老人ホームが大々的に変わる

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「いや、本来の業務ができるようになったんです」とS常務はいう。 「一般事務はみんなでやるという姿勢になりましたから、事務補助職の女性社員は一般事務の仕事から解放されました。
システム企画部でも、経理でも、広報でも、営業でもそうですが、それぞれの部署の女性社員が、外出して打ち合わせなどをしているといった状況です。 本来的な業務に使える時間が多くなったんです。
もちろん、こうした事務の合理化にともなって本社の人員スリム化も進めています。 本社は戦略を考えるという本来の業務に集中していくんです」Aの計画によると、社内の情報化・業務合理化を進め、2000年までに本社のスタッフを現在の2400人以下にするという目標であったが、実際には、98年中に2400人を切るペースだという。
業績のいいときに情報化投資とスリム化を実行し、本社を戦略的本社にしてしまおうというのが同社の計画なのである。 これには同社トップのS社長の意向が強く反映されている。
S社長は、今後世界で生き残るビール会社は10社前後にすぎないと見ており、その国際舞台で勝ち抜くグローバル企業としての競争力をつけるために、情報化は欠かせないと考えているのである。 こうしたS社長の意向を反映して、Aの情報化は急速に進んでいったのである。
顧客のプロフィールや実績データも合わせてデータベース化されているため、あとで別の営業マンが、その顧客のところへ行くときなどは、データベースを調べれば、過去の営業活動実情報化のメリットとして、事務合理化以上に大きいのが、情報の共有化である。 Aでは、営業マンがそれぞれ携帯端末を持って情報収集をし、集めてきた情報をイントラネット上で公開し、社員の誰もが見られるようにしている。
そこには様々な情報が集まってくる。 たとえば、「居酒屋○○があって、今日そこの店長さんと会って何々の話をした」という情報があれば、それがデータベース化される。
卸、小売店、飲食店など、すべてにコード番号がついており、それがデータベースの分類にもなっている。 実績などがすべてわかるようになっているのである。
データベースには、商品そのものについての情報や商品の販促の製作についてのこと、Aのシステムの良さ、悪いところについてのコメントまでも入っている。 さらには、ライバル企業の情報なども入っていて、たとえば、フリーワードで「T」と入れて検索をかけると、98年Kが発泡酒として出した「K」に関する情報が集まってくるのである。

コンピュータ・ネットワークが使われる前までは、手書きの情報カードが使われていたため、よほどのことがない限り、他の人の情報カードを読むということはなかったようだ。

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